こんにちは!
物件を購入しリフォームも終わったところでいよいよ賃貸の客付けに入りますが、当然のことながらこの客付けはとても重要なプロセスになります。
いくら利回りが15%を超えるような高利回り物件を仕込めたとしても、入居者が決まらなければそれも利回り0%のお荷物物件になってしまいますよね。
特にこれから客付けを始める初心者の方の中は「本当に入居が決まるのだろうか?」「入居が決まらなければ家計にも影響が出てしまう…」そんな不安を持っている方も少なくないと思います。
実際にうしくんも1棟目を購入した際、同じような不安を抱きましたが、
・複数の業者に依頼をかける
・募集条件の戦略を練る
この2点を意識することで、募集から1か月ちょっとで入居を決めることができました。
家賃を下げなくても入居を決めることができたよ!
そこでこの記事では、「募集1か月で入居を決める方法を徹底解説」と題して初心者が早期入居を決める方法について解説していきます。
・実際に客付けができるかどうか不安
・なかなか入居が決まらなくて困っている
・できれば家賃を下げずに入居を決めたい
Contents
1.仲介会社への依頼の仕方
1-1. 複数の仲介会社に客付け依頼をしよう
まず第一に取り組むこととして、賃貸募集は複数の仲介会社に依頼しましょう。これが最も効果の高い方法ですが、実は意外とやっていないよっていう方が多かったりします。
逆に1社に専任でお願いする場合、その会社がものすごくやる気があって客付け力もある会社ならいいのですが、そうでない場合はなかなか入居が決まらずいたずらに時間ばかりを使ってしまうことにもなりかねません。
一口に仲介会社と言ってもいろんなタイプの会社があります。ものすごくやる気があって行動も早い会社、任せて下さい!と勢いはあるが行動が伴わない会社、そもそもやる気が感じられない会社など…
その業者の客付け力については実際に依頼してみなければ分からないものです。まずは複数の仲介会社に依頼し、最も動きが早く、入居を決めてくれた会社に2棟目以降の物件を専任でお願いするのがよいでしょう。
毎回複数の会社に客付けをお願いするのは時間と労力がかかるからね。
2棟目以降は専任でお願いしたいね。
このスタンスはいわばビジネスパートナーのオーディション。信頼できる仲介会社を見つけるというスタンスで、楽しみながら取り組んでいくといいですね。
1-2. SUUMOをチェックしよう
では、複数の仲介会社に依頼するといっても、数ある仲介会社の中でどの会社に依頼すればいいのでしょうか。その答えは不動産ポータルサイトのSUUMOにあります。
賃貸物件を探している人が利用するサイトは代表的なものとしてat homeやHOME’S、SUUMOなどがありますが、実際にこれらのサイトを閲覧し、各仲介会社の掲載内容をチェックしてみることおススメします。
そこで、「敷金礼金ゼロゼロ!駐車場付き無料!」などキャッチコピーに力を入れていたり、明るくて目を引くような物件写真を掲載している仲介会社はポータルサイトでの物件の魅せ方を心得ている会社といえます。
また、これらのポータルサイトに物件を掲載するためには、仲介会社が掲載料を支払わなければならない仕組みになっていますが、その中でも1件あたりの掲載料が最も高いのがSUUMOです。
SUUMOを含めた複数のポータルサイトに同一の物件を掲載している仲介会社はやる気や資金力がある会社といってよいでしょう。
ポータルサイトの掲載内容を確認して
その中の4~5社に声をかけてみるのがいいね!
1-3. 多めの広告料(AD)で依頼しよう
しかしながら、複数の仲介会社に依頼することにデメリットがないわけではありません。実は複数の会社に依頼した物件は、その仲介会社にとって優先度が低い物件となるからです。
仲介会社の立場になって考えてみると分かりやすいことですが、1社専任で仲介を担当している物件は入居が決まりさえすれば、手数料を取り損ねることはありません。
一方、複数の仲介会社に依頼がかかっている物件は、積極的に仲介に取り組んだとしても、先に他の会社に成約されてしまうと仲介手数料をもらい損ねることになってしまうのです。したがって、仲介会社の客付けの優先度は以下の順になります。
1位. 自社保有物件
2位. 1社専任の物件
3位. 複数業者に依頼がかかっている物件
では、この優先度を上げるために何をすればいいのかというと、広告料(業界ではADともいいます)を上げることです。広告料とは大家さんから仲介会社に対して物件の成約時に支払う手数料のことで、通常賃料の1か月分が相場です。
地域差はあるよ!
これを2か月分に設定し、仲介会社のやる気を上げてもらう=物件の客付け優先度を上げてもらうというのがここでご提案する方法です。
1-4. 内見の状況をヒアリングしよう
また、仲介会社に依頼を行った後も任せっぱなしではなく、定期的に内見の状況などをヒアリングすることをおすすめします。
というのも、客付けを行ってくれる仲介会社が内見を行ってくれるのもおよそ3回までが限界で、それ以上になるとその物件=入居が決まらない物件とみなされてしまう可能性があるからです。
その場合、仲介会社の客付け優先度が低くなってしまい、募集条件や家賃を見直すなどしなければなかなか入居付けが難しくなってしまいます。
複数の業者にヒアリングするのはやや骨の折れる作業ではありますが、そんな中でも、例えば「掲載用の写真を撮り直しましょうか?」などと向こうから提案をもちかけてくれることもあったりします。
このような動きもオーディションの一環と捉え、積極的に動いてくれる仲介会社とじっくりと信頼関係を築いていきたいものです。
信頼のおけるビジネスパートナーはその後の運営でもきっと助けてくれるよ!
2.有効な募集条件
2-1. 家賃設定のコツ
家賃の設定に最も影響を与えるのがそのエリアの家賃相場です。どんなに設備を整え、物件をキレイに保っていても、募集家賃が相場とかけ離れていては入居決めることは難しいでしょう。
また、家賃設定の際に大切なのが地場の不動産会社へのヒアリングです。できれば購入前、内見時などに地場の不動産会社を3~4件ほど回り、エリアの家賃相場を尋ねることをおすすめします。
「このあたりで物件の購入を検討していて、購入できたら仲介と管理をお願いするかもしれません」と伝えれば、無下にあしらわれることはないと思います。
SUUMOなどポータルサイトの募集家賃も確認すれば、そのエリアの家賃相場が掴めると思うよ!
そして、家賃設定のコツは少しだけ高めの家賃で募集をかけることです。相場よりも高すぎる場合は仲介会社も紹介を敬遠する可能性がありますが、「少しだけ」であれば、募集条件を工夫することで入居付けができます。
最初から相場より低い家賃設定で賃料をもらい損ねるよりも「少しだけ」高くして、入居が決まらなければ、戦略的に募集条件と家賃の見直しを考えていくというのが家賃設定のコツと言えます。
2-2. 家賃を下げるのは最終手段
とはいえ、募集条件の内、家賃を下げるのは最終手段といえます。そう、家賃は簡単に下げてはいけません。大切なことなので先生は二回言いました。
その理由は
・月々のキャッシュフローが減る
・売却価格に影響が出る
というところですが、特に後者は考慮しなければなりません。
例えば、アパートやマンションなどの1棟ものは基本的に大家さんや投資家に向けて「収益物件」として売却されます。
また、築年が経過しているなどの理由で一般層への売却が難しい戸建てや区分マンションなども、投資家向けに売却されることが多いでしょう。その場合、その物件の売却価格は利回りに基づいて設定されます(これを「収益還元法」といいます)。
例えば、家賃5万円の物件を「利回り15%物件」として売り出したい場合、売却価格は400万円になります。
年間家賃60万円 ÷ 15%=400万円
そして、収益物件の売却の場合、ほとんどの投資家がこの期待利回りを基に購入の是非を判断します。一方、この物件の家賃を5千円下げて4.5万円とし、売却時の利回りを15%で維持したい場合、売却価格は以下の通りになります。
年間家賃54万円 ÷ 15%=360万円
家賃を5千円下げるだけで、売却価格が40万円も下がってしまうのです。
つまり、家賃を下げる⇒利回りが下がる⇒売却価格が下がるという流れになりますが、もちろん月々のキャッシュフローが減ってしまうということも見逃せません。
仮に上述のように家賃を5千円下げた場合、5年間保有で30万円分キャッシュフローが少なくなります。売却価格とあわせて考えると70万円もの差になることを考えれば、家賃を下げることが最終手段であるとの主張にもご理解いただけるのではないでしょうか。
2-3. 敷金礼金をゼロで考える
では、家賃を下げることなく入居を決めたい場合、どのように募集条件を設定すればよいでしょうか。まずご紹介したいのが、敷金礼金をゼロで考えるという方法です。
このブログでは初心者の1棟目として中古戸建てをおススメしています。戸建ての場合、メインターゲットはファミリー層になりますが、ファミリー世帯は単身世帯と比べて引っ越し費用がかかるものです。
だから入居期間も長かったりするんだよね
そんなファミリー層にとって、初期費用が抑えられる敷金礼金ゼロの条件は非常に魅力的に映るでしょう。もちろん、地域によっては敷金礼金ゼロが当たり前であったり、敷金はしっかりともらうという風習が残っているところもあったりするでしょう。
そのようなケースも想定し、まずはポータルサイトでライバル物件の募集条件を確認し、仲介会社へのヒアリングも行うことで、その地域の実態に応じた募集条件を検討することをおススメします。
2-4. 初月無料サービスをつける
これは入居後の1カ月目の家賃を無料にする方法で、業界では「フリーレント」と呼ばれています。例えば、仲介会社を通じて入居者から家賃交渉があった場合はこのフリーレントをつけて対応するとよいでしょう。
フリーレントをつけることで、家賃下げることなく賃貸の募集ができます。そうすると売却価格に影響を及ぼすこともなく、入居者にとっても初期費用がかからないという点で双方にとってメリットが生じます。ここでも簡単に家賃の値下げには応じず、家賃を下げるのはあくまで最終手段というスタンスで臨むとよいでしょう。
2-5. ペット可物件の考え方
ペット可の条件にすると入居付けで圧倒的に有利になります。また、戸建ての場合は階下やすぐ隣に住人がいるわけではありませんので、集合住宅と比べて近隣トラブルに発展する可能性が低くなるため、戸建ての客付けを行う場合はペット可を前向きに検討してよいでしょう。
さすがにウシ可の物件というのはないのよね
しかしながら、ペット可の条件を敬遠する大家さんは多いものです。例えばそのペットが猫の場合はひっかき傷で柱がボロボロになったり、ニオイが染みついて取れなくなったりとペット可条件のリスクはなかなかなものがあります。
では、そのリスク回避のためにどうするかというと、対策は以下の通りです。
・敷金をしっかりもらう
・原状回復費を入居者さん負担にする
・原状回復費込みの家賃保証会社に加入してもらう
入居者がペットを連れている場合は、通常より多くの敷金をもらうことです。例えば敷金礼金ゼロで募集している物件も「ペット要相談」とし、敷金を2か月分もらうのです。
契約の際に「ペット飼育に伴う原状回復費は入居者負担とする」という特約を設けることも有効です。また、入居者には事前に家賃保証会社の審査を受けてもらうケースが多いと思いますが、その際に原状回復費まで保証される保証会社に入ってもらえば、こうしたリスクも回避できます。
加えて、ペット可を許容することを条件に賃料を上乗せするのも有効な方法と言っていいでしょう。
ポータルサイトで見る「ペット要相談」は、実はこの賃料上乗せだったりするのね
そこまでやって大丈夫?と思われるかもしれませんが、ペット可の物件というのはそれだけで希少価値が高いので、ペット愛好家の入居者さんにはこれらの条件も比較的容易に受け容れてもらえたりします。
3.まとめ
3-1. 早期入居を決める募集条件
この記事で紹介した客付けの方法をまとめると以下の通りになります。
◆仲介業者との関わり方について
・複数の仲介会社に客付けの依頼を行う
・広告料(AD)多めに設定する
・内見状況をこまめにヒアリングする
◆有効な募集条件について
・敷金礼金をゼロで設定する
・フリーレントをつける
・ペット可の条件を設定する
このうち、募集条件設定のポイントは全ての最初から全ての条件を設定しないということです。
つまり、最初は敷金礼金ゼロのみで設定し、なかなか入居が決まらなければ、フリーレント→ペット可→家賃見直しの順で募集条件を検討しなおすということです。
たしかに、フリーレントやペット可の条件は客付けに高い効果を発揮しますが、それが当たり前ではいけません。状況を見ながら順次施策を打っていくというスタンスで臨むとよいでしょう。
このあたりは事業家としての経営判断といえるね!
3-2. リフォーム後は速やかに募集活動を!
言わずもがなではありますが、入居者が決まっていない期間はその物件の家賃分だけ機会損失になっています。リフォームが終わって物件の内装が整った段階で、速やかに仲介会社へ客付けの依頼を行いましょう。
とはいえ、募集活動はリフォーム中からもとりかかることが可能です。例えば、外観や、内装についてもリフォームが終わった箇所から随時写真に収め、その時点での写真と募集条件を仲介会社に伝えるという方法です。
もちろん写真は多いに越したことはありませんので、リフォームの進捗状況に合わせて内装写真を追加で提供していくとよいと思います。その上で、「○○月リフォーム完了予定」として募集活動を行えば、リフォーム後すぐに入居を決めることもさほど難しい話ではありません。
3-3. 多くの大家さんは動かない
ここまでつらつらと書き連ねてきましたが、正直どこの馬の骨とも分からないような者が書いたブログをここまで読んでくださっているあなたはそれだけで真面目で熱心な方だと思います。
馬というか牛だけどね
大丈夫です。その熱量があればきっと早期に入居を決めることができると思います(上から目線に聞こえてたらごめんなさい)。
多くの大家さんは地主としてなんとなく物件を所有しているだったりして、能動的には動きません。複数の仲介会社に自ら働きかけ、この記事で書いたような募集条件で施策を打っていけば、それだけで他の物件とは大きな差が生まれてくるはずです。
大家さんである以上、ベテラン、初心者、専業、兼業関係ありません。経営者としての自信と自覚を持ってやっていけば必ずうまくいくはずです。その過程でお手伝いできることがありましたら、遠慮なくご相談下さい!
これからも一緒に頑張ってきましょう!
それではモーおしまい!バイバーイ。