こんにちは!
突然ですがみなさんは不動産投資のメリットは何だと思いますか?
現物資産でインフレに強い
自身の勉強次第でリスクコントロールが可能
など、いろいろなメリットが浮かんでくることと思いますが、多くの方が期待するのは「レバレッジ」の効果かと思います。
レバレッジとは「てこ」のこと!
小さい力で大きなものを動かすっていう意味だね。
不動産投資では融資を受けてレバレッジを働かせることで、限られた元手で大きな資金を動かすことも可能です。
今でこそフルローンで融資が出ることは難しくなりましたが、2~3割の自己資金があれば残る7~8割の部分は融資を受けることも難しい話ではありません。
とはいえ、初心者にとっては
金融機関の開拓や融資の打診にはハードルの高さを感じてしまうかもしれませんね。
そんなときに初心者の強い味方になってくれるのが政府系金融機関「日本政策金融公庫」の存在です。
公庫の利用は初心者にとってメリットも多く、
これから初めて融資を受ける、初めての融資先を探しているヒトならぜひ押さえておきたい金融機関です。
そこでこの記事では
「初心者における融資利用」というテーマで主に公庫の活用法について解説していきたいと思います。
・初心者でも良い条件で融資を受けたい
・一見さんでも融資を受ける方法が知りたい
・公庫の効果的な利用方法が知りたい
Contents
1.不動産投資で利用できる金融機関
1-1. 不動産投資で利用できる金融機関 5選
ここでは不動産投資で利用できる金融機関を解説します。
基礎知識の部分なので既に知っているよという人は飛ばして頂いて構いません!
不動産投資で利用できる金融機関の種類は大きく分けて以下の5つになります。
・メガバンク
・地方銀行
・信用金庫
・日本政策金融公庫
・ノンバンク
上から順に融資の難易度が高い(借りにくい)金融機関となります。
一つずつ特徴を見ていきましょう。
東京や大阪などの都市圏に本店を構え、全国展開している銀行です。
メガバンクの取引先は大企業がメインです。
個人でも仮に
金融資産3,000万円以上、年収2,000万円以上であれば審査を受けることも可能かもしれませんが、不動産投資初心者の場合は窓口に行っても門前払いを受ける可能性が高いと思っておいたほうがよいでしょう。
地方各都市に本店を置き、地域経済に影響力を持つ銀行です。例えば静岡銀行、香川銀行、広島銀行などがそれにあたり、多くのケースで銀行名に地名が入っています。
給与の支払いなど個人のメインバンクが地銀になっている方も多いかもしれませんね。
メガバンクよりも身近で、金利も1%台と好条件ですが、不動産投資初心者には格上の存在といえます。
一部の資産家や高年収(1,000万円以上はほしい)の方を除けば、地道に実績を作ってからでないと融資を受けるのは難しいと思っておいたほうがよいでしょう。
信金・信組は厳密には違いがあるのですが、どちらも「地域の人々が利用者となって相互扶助することを目的とする」金融機関です。
株式会社である銀行が株主の利益が優先するのに対し、信金・信組が優先するのは地域の発展です。
金利はおおよそ2~2.5%ですが、
信金・信組はその営業エリア内に自分が居住しているか、エリア内に物件がなければ融資が受けられません。
取引先は中小企業や個人になりますが、信金・信組でも初心者の一見さんは歓迎されません。
親族などに取引実績がある場合は融資を受けられる可能性もあるので、該当の方はチャレンジしてもいいかもしれませんね。
100%政府出資の政府系金融機関、通称「公庫」です。
公庫の詳細については後述しますが、個人の属性を重視しないことから初心者でも利用しやすいというのが大きな特徴です。
借りやすいにも関わらず、金利の目安は1~2%と低水準で、しかも固定金利です。
また、銀行では敬遠される小規模の融資(500万円以下)にも積極的です。
初心者にとって味方となる金融機関です。
預金の受け入れを行わずに、お金を貸すなどの与信業務に特化した金融機関で、有名なのは三井住友トラストL&Fやセゾンファンデックス、オリックス銀行などです。
ノンバンクは初心者でも借りやすく融資審査のスピードも早いことが大きな特徴です。
再建築不可や築古など担保価値の低い物件にも融資が出るだけでなく、耐用年数越えの物件にも長期ローンが組めるため、キャッシュフローに期待できるというのも大きなメリットです。
しかしノンバンクの最大のデメリットは金利が高い(3~4%台)ことです。
ノンバンクも公庫と同様初心者向けの金融機関といえますが、高金利ゆえに利用にあたっては「イールドギャップ」を吟味しながら慎重に判断することが必要です。
※イールドギャップ:利回りと借入金利との差。例えば利回り12%の物件を金利4%で融資を受けて購入した場合、イールドギャップは8%。
1-2. 「投資」でなく「事業」の融資を受ける
この記事では分かりやすいように「不動産投資」という言葉を使っていますが、
融資打診の場面では「投資」という言葉は使ってはいけません。
なぜなら金融機関は不動産賃貸業という「事業」に対して融資するのであり、個人的な投資活動に融資するわけではないからです。
また、金融機関が融資の是非を判断するポイントはその事業の収益性とあなたの属性です。
多少事業の収益性に難があっても申込者の属性が良ければ、返済能力ありとみなされて融資が引けてしまうというわけです。
だから融資面談で事業計画書とあわせて確定申告書や源泉徴収票(3期分)の提出が求められるんだね!
高収入のエリートサラリーマンやお医者さんが収益性の乏しい新築ワンルームを2戸も3戸も買えてしまうのは、物件の担保価値というよりもその人の与信に対して融資が出ているからだったりするのです…
これから融資の打診を行う場合、金融機関と面談することになりますが、窓口に行って「不動産投資をしたいのでお金を貸してください!と言っても門前払いを食らうだけだと思いますので注意してくださいね 笑
2.初心者はまず日本政策金融公庫を利用しよう
引用:日本政策金融公庫について(会社案内)
公庫はそもそもの存在意義が
「民間金融機関の取組みを補完し、事業に取組む方々等を支援する」ことです。
民間の金融機関のように利潤を追求するのが目的なのではなく、政府系の金融機関として、中小企業や個人事業主を支援することが目的というわけです。
先にも述べたように、不動産投資初心者にとってメガバンクや地方銀行は敷居の高い場所になります。一見さんではまず相手にされないでしょう。
しかしながら、公庫はその2行と違って、事業者を支援することが目的なので、例え初心者であっても比較的容易に融資を受けることができるのです。
2-1. 公庫のメリット
公庫のメリットは以下の3点です。
・借りやすい
・金利が低い
・無担保で借りることも可能
◉借りやすい
先にも述べましたが、公庫は民間の金融機関と比べて融資を受けやすいのが最大のメリットです。
仮に初心者であっても、準備を怠らなければ融資を受けることは難しいことではありません。
このブログで推薦している戸建て投資では耐用年数を超えた物件を購入するケースが多くなりますが、メガバンクや地銀、信金などは基本的に耐用年数を超えた年数での融資は期待できません。
それが公庫の場合、
融資期間こそ長くはないものの、耐用年数越えの物件でも融資が出る可能性が高く、公庫は中古戸建て投資と相性が良い金融機関といえるのです。
◉金利が低く固定
金利が低いことも大きなメリットです。
公庫と同じく借りやすいノンバンクだと3~4%台がおおよその目安ですが、公庫の場合は1~2%程度と低水準にあり、しかも固定金利です。
突発的な事態によって金利が上昇するリスクがないというのは非常にありがたいことです。
◉無担保で借りることも可能
公庫では融資を受ける際に無担保と有担保とを選択することができます。
有担保では無担保よりも金利が低くなりますが、無担保の場合はその物件を担保に入れて新たな融資が受けられるという大きなメリットを享受できます。
これを「共同担保」というんだけど、
不動産投資の拡大戦略としてとっても重要な考えだよ!
例えば無担保で戸建ての融資を受けて、
その後アパートローンを受ける際に上記の戸建てを共同担保に設定すれば、投資規模を拡大できます。
公庫で融資を受けることで、戦略的に共同担保の設定ができるというわけですね。
2-2. 公庫のデメリット
ここまで読むと公庫が最強の金融機関のように感じられますが、もちろん公庫にもデメリットはあります。公庫のデメリットは主に以下の3点です。
・融資期間が短い
・融資面談が平日
・提出資料が多い
◉融資期間が短い
目安としては大体10~15年ですが、融資期間が短いと月々のキャッシュフローは出にくいものです。
例えば400万円を金利1.5%、返済期間10年間で借り入れると月々の返済額は約3万6千円になります。
仮に家賃6万円の戸建ての場合、月々のキャッシュフローは2万4千円にとどまってしまうというわけです。もちろん、その分残債はサクサク減っていきますので、売却時に大きな利益が得られるという大きなメリットもあります。
しかしながら、資金力に乏しい投資初期のフェーズではキャッシュフローによって「生活が変わった感」を実感しにくいかもしれませんね。
◉融資面談が平日
融資の面談は公庫の営業時間内(平日の9時~17時)になります。
サラリーマンなどの兼業大家さんは有給休暇を取るなどして時間を捻出する必要がありますので、留意が必要です。
◉提出資料が多い
政府系の金融機関だけに融資を他の金融機関よりも提出資料が多いという特徴もあります。
ただし、銀行や信金・信組から融資を受ける場合でも、
・3年分の源泉徴収票 or 確定申告書
・預金通帳の写し
・所有物件の「物件一覧」「収支報告書」「登記簿謄本」「返済予定表」
・自身のプロフィール資料
最低限これらの資料を準備する必要があります。
融資を打診するということはそもそも多くの資料を準備する必要があるということですので、その一環と考えればそれほど大きなデメリットとも言い切れないかもしれません。
2-3. 女性や35歳未満の初心者は有利
公庫では、女性、35歳未満の若者、55歳以上のシニア世代に対しての優遇措置があります。
具体条件は以下のリンク先を確認してもらえればと思いますが、
「女性または35歳未満か55歳以上の方であって、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方」は
金利、融資期間とも有利な条件での借り入れが可能です。
その他、創業時支援の融資体制が整っており、該当の方はぜひ利用されることをおススメします。
引用: 日本政策金融公庫HP<創業時支援>
2-4. 融資姿勢は支店によって違う
メリットの多い公庫ではありますが、
「支店(担当者)によって不動産賃貸業に対する融資姿勢が異なる」という点には留意が必要です。
支店の融資課長の方針次第では融資が受けにくいケースもあり、公庫とて全国一律で借りやすい金融機関ではないということですね。
どうしても心配な場合は公庫主催のセミナーに参加してもよいと思います。
多くが無料で開催されていますので、温度感を確かめるためにもセミナー参加というのはありだと思います。
2-5. 公庫の効果的な活用方法
現金でも購入できる戸建て物件ではありますが、
2棟、3棟と全て現金で買い進めていくとなるといつか資金が頭打ちになってしまいます。
そこでオススメなのが、
建物は現金で買い、リフォーム費用は融資を受けるという方法です。
例えば300万円の戸建てに150万円のリフォーム費用がかかるとして300万円を現金で支払い、リフォーム費用150万円を公庫から借り入れるという方法です。
リフォーム費用であれば、建物分よりも融資のハードルが低くなります。
また、
ここで返済実績を作ることで、
次の融資(場合によっては信金・信組など別の金融機関)を受ける際の足掛かりにもなります。
上記の例に戻って150万円を金利1.5%、
返済期間10年間で借り入れると月々の返済額は1万4千円程度になります。
仮に家賃が6万円としても月々のキャッシュフローは4万6千円。
決して潤沢なキャッシュフローとは言えませんが、家賃収入のうまみが大幅に減るというわけでもありません。
少額だから返済が滞る心配もなさそうだね!
加えて、この場合は土地+建物部分の残債はありませんので、売却時に確実にまとまった利益が得られます。
これから公庫を利用するという場合は戦略的にリフォーム費用のみの融資として、返済実績を作っていくというのもアリな手段といえます。
3.一棟目は融資を利用しない!?
3-1. うしくんが1棟目を現金で買ったわけ
ここまで初心者には公庫がオススメ!
と言っておきながら実はうしくんは1棟目を現金で購入しています 笑
すみません…
うしくんが融資を利用せず現金で買った理由は以下の通りです
・『購入→リフォーム→客付け』までのプロセスにじっくり取り組みたい
・ 夜ぐっすり寝たい
◉じっくり取り組みたい
そもそも戸建ての投資から始めたのは小さく初めて経験を積むことが目的の一つでもありました。
例えば、
融資を受けて支払いまでの据え置き期間を設定するとしても3~6か月が妥当な期間となります。
据え置き期間というのは融資を受けてから実際に支払い始めるまでの猶予期間で、
金融機関に打診すると設定できるよ!
仮に6か月の据え置き期間を設定したとしても実際にローンの支払いが始まるデッドラインが気になって、購入⇒リフォーム⇒客付けというプロセスにじっくり正対することができなさそうだと思ったわけです(性格的な問題です)。
特にリフォーム業者から相見積もりを取ったり、
一般媒介で賃貸仲介の依頼をかけたりと初心者ゆえに時間がかかることもあります。
ここにあえて時間をかけることで、着実に投資家としての経験を積んでいきたい、
そう考えてくんは現金での購入を決めました。
◉夜ぐっすり寝たい
これも性格的な問題です 笑
もともと心配性で石橋を叩いて叩いて割れることを確認するまで渡らないという性分のうしくんです。
1棟目の経験が浅い段階からローンを組むことに抵抗があったため、最初は貯めた自己資金をもとに現金で物件を購入しました。
4.まとめ
4-1. 実績を作ってステップアップしよう
ここまで初心者には公庫の利用がオススメだと解説してきました。
とはいえ公庫にも融資限度額がありますので、長く不動産賃貸業に取り組む上では信金・信組⇒地銀⇒いずれはメガバンクと徐々にステップアップしていくことが必要不可欠といえます。
そのためにも公庫を利用しながらじっくりと実績を作っていくことをおススメします。
将来的にはRC1棟物など大きな勝負にでる場面もあるかもしれませんが、自分のリスク許容度を見誤って一発退場となることだけは避けたいものです。
じっくりコツコツと、
よかったらこれからも一緒に勉強していきましょう。
それではモーおしまい!バイバーイ。